たて込み土協だより No.103

平成17年 8月発行 (7月・10月合併号)

〒103-0014東京都中央区日本橋蛎殻町1-11-3-704

発行者 た て 込 み 簡 易 土 留 協 会 

(サ ポ ー ト パ ネ ル 協 会)

電話 (03)3669-0150  FAX(03)3669-0151

1)  猛暑と災害
2)  土留の強度計算(安定計算)に対するご注意(再掲載) 
3)  都道府県別たて込み工・引抜工単価票(深さ当り)(参考)
4)  厚生労働省関連のセミナー
5)  たて込み簡易土留機材を使った特殊施工現場

1. 猛暑と災害

たて込み簡易土留協会

会長:佐藤 清二

 衆議院の郵政解散の熱風の中で、お盆と終戦60年の行事が各地でしめやかに行われました。戦争の風化は60年の年月がなせるものと感じますが、戦争の悲劇は後世に伝えていかねばなりません。猛暑は続き、四国の「さめ浦ダム」の残水量は数%の由。東北地方の宮城を中心に6弱の地震。震度の割りに被害が小さくて済んだ事は大震災の経験所以か。地区で被害に遇われた方々には心よりお見舞い申上げます。仙台市の屋内プールの被害に関しては人災の要素も感じられます。国からの伝達に於いてもこんなに重要と思われることでも一部伝わらないことがあるという事実は、他山の石としてはならないとあらためて感じさせられました。我々の仕事の中心である土留めに関する安全は、発注者・施工者だけではなく、貸し出し窓口であるたて込み簡易土留協会会員の指導員資格者も積極的に正しい施工手順の伝達、安全への配慮を説いていってもらいたいものです。下水道予算は3%の減額が発表されておりますが、安全且つ経済施工の「たて込み簡易土留工法」は「土止め先行工法」(厚生労働省)の引きも合って各自治体の理解もあります。受身ばかりではなく積極的に発注窓口に対する啓蒙活動は施工の自信発表の場でもありますので是非協会員の代表者として行って下さい。本部は支部支援の活動として労働基準監督署に関しての積極啓蒙活動を手がけております。会員所属の協会認定指導員のスキルアップは施工現場への積極参入が決め手で有ります。現場の状況の判断及び作業員との対話が実力を高めることも忘れずに行動してください。  


2. 土留の強度計算(安定計算)に対するご注意(再掲載)  

たて込み簡易土留協会

 技術部 大森 武彦

1.  たて込み簡易土留工法設計施工指針によれば、第3章設計編、設計一般において、その荷重に関し、3−1−1(1)に荷重の種類として、載荷重と土圧等2種類を上げ、土圧の計算法を、1)掘削深3m未満の土圧式はランキン・レザールによる。2)掘削深3m以上部材設計に用いる土圧は、図3−2によるとして、道路土工・仮設構造物工指針に言う断面決定用度圧を用いるように定めている。
2.  では、道路土工・仮設構造物工指針から土圧について書かれている内容を検討してみる。
  1) 土圧
    仮設構造物の荷重のうち、土圧は土質、土留めの変形形状、変形量、施工方法などに大きく影響されるため、各指針によって土圧及び水圧のとり方が多少違っている、として比較的柔軟な考え方を示しているが、次いで、道路土工指針には一応下記に示すような方式を用いて設計するのがよいとされている。(建設省道路局地方道課本山課長編「道路毒指針に基づく仮設構造物の設計法と実例」)
  @ 土留杭の安定計算に用いる土圧
    土留杭、鋼矢板の安定計算には「ランキン・レザール」の土圧式を用いる。
主働土圧
 Pa=(q+Σγh)tan2(45°−φ/2)−2ctan(45°−φ/2)
受働土圧
Pa=γhtan2(45°+φ/2)+2ctan(45°+φ/2)
  A 土留杭、土留壁、腹起、切梁の断面計算に用いる土圧
     土留杭、土留壁、腹起、切梁の下図に示す断面決定用土圧を用いることとする。 断面決定用土圧は多数の土圧測定結果を整理して得られた見掛けの土圧分布であり、慣用計算例とも呼ばれる。従って、適用に当たっては、留意事項がある。 また、従来のいろいろな土圧に比べて、より実際に近いと言われる。
   
     また、両計算方法も、指針では、値入を前提としていることは言うまでもない。特に、ランキン土圧については、根入れ長さの計算に用いる土圧計算とされている(軽量鋼矢板設計施工マニュアル127頁)。平成11年道路土工・仮設構造物工指針において、3m以下においては、断面計算に根入れ長さに用いる。土圧計算式を用いて算定するように改訂されたのである。
3. ランキン・レザール式と断面決定土圧との違い。
    砂質土
 式@ Pa=(γh+q)tan2(45°−φ/2)−2Ctan(45°−φ/2)
 式A Pa=abγ
    掘削深  h [m] 3.00 3.50 4.00 4.50 5.00 5.50 6.00
    式@ [kN/u] 17.3 19.8 22.2 24.7 27.1 29.5 32.0
    式A [kN/u] 18.0 22.5 27.0 31.5 36.0 36.0 36.0
    粘性土
 式@ Pa=Kγh(K=0.3)
 式A Pa=acγ
    掘削深  h [m] 3.00 3.50 4.00 4.50 5.00 5.50 6.00
    式@ [kN/u] 17.3 19.8 22.2 24.7 27.1 29.5 32.0
    式A [kN/u]【N>5】 32.0 40.0 48.0 56.0 64.0 64.0 64.0
    式A [kN/u]【N≦5】 42.0 52.5 63.0 73.5 84.0 84.0 84.0
     計算結果を見ても、こうして、土圧算定式の、いろいろな指針の考え方などを見てゆくと3m以上に於ける土圧算定式は、断面決定土圧を用いることが実際的で、指針がこれを採用しているのも当然のことと考えられる。
     土の中の安全は過剰と思われるかもしれないが予知出来ない輻輳した条件が多々発生するので最大限の注意を採用することが必要であるため102号に続き本号にも掲載した。
*建設工事公衆災害防止対策要綱(国土交通省)

3. 都道府県別たて込み工・引抜工単価票(深さ当り)(参考)

   都道府県別たて込み・引抜き工単価表(深さ当り)

 公共事業労務単価


4. 厚生労働省関連のセミナー

 厚生労働省の「土止め先行工法」がガイドラインになり、其れに関係して各自治体・基準局・監督署を介してのセミナーを今年度も積極的に行っています。正しい「土止め先行工法」と「たて込み簡易土留工法」の啓蒙活動です。福岡県の建災防と大分県中津市からの要請で実施しました。「土止め先行工法」は従来の軽量鋼矢板工法、たて込み簡易土留工法を安全のサイドから体系化したもので正しいたて込み簡易土留工法の施工方法の確認作業にもなり、あらたな工法の啓蒙方法として今後も実施していく方針です。国土交通省の下水道の関連のホームページでも安全のために励行を促しています。下記のホームページを一度開いて「土止め先行工法」ご確認ください。
(厚生労働省のホームページ)
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/040330-5.html 

(国土交通省の安全に関するホームページ)
http://www.mlit.go.jp/crd/city/sewerage/info/jikotaisaku/040224.html

 


5. たて込み簡易土留機材を使った特殊作業現場(参考)

     (特殊現場に関しては安全に関する充分な知識が必要ですので技術部に確認のこと)
      *資料は会員からの提供品です。(ご協力有難う御座いました。)
1) ボックスカルバート施工(スライドレール方式、縦梁プレート方式)
  捨て梁の設置、切梁の移動又は撤去作業が発生。安定計算必須。
2) 長尺管用の荷下しピット施工部
  H鋼腹起し、機械式支保工、捨て梁の設置、切梁の移動又は撤去作業が発生。
3) 簡易浄化槽及び石油タンク設置(4面締め切り)
  H鋼腹起し、機械式支保工、捨て梁の設置、切梁の移動又は撤去作業が発生。
4) 護岸拡張工事現場
  擁護壁使用例(H鋼併用)
5) ウェルポイント併用現場(水位が高い現場対策)
   
6) ダブルレールのパネルとレールの関係
  下部パネルは内側です。

 たて込み簡易土留機材を使った特殊作業現場(参考)


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